SEED PHASE-48「怒りの日」
SEEDの前後に入った「陰陽師II」のCMで流れてるのが、モーツァルトのレクイエムの「怒りの日」というのはさておき、別の意味で怒りの日だったかもなー。
「ガンダムのお約束」をなぞっていくのはまぁ伝統芸だから良いとして、あーもうそれはいーから話進めてよ、というのは結局最後まで続くんですねぇ。描写に時間を割けば深まるとは限らんのに。ミリアリアとディアッカはやっと少しあったけど、フラガ兄貴は何だかなだし(おふくろの形見の指輪はどうした、と思ったら姫様が何か出してましたな)、サイは顔が出ただけで。そういや大天使様を降りる選択をしたカズイは元気かしらねー。彼のその後って結構大事だと思うんだけど。ただま、虎の抑止力と慣れの話はあって良かったか。砂漠編でこの人が物足りなかったのが今でも残念で。もっと深めると面白いのになぁと。SEEDの筋は決して悪くないと思うだけに、見せ方がほんと勿体無い。あと2回で終わりだっつーにカガリのストライクルージュ出すなんて余裕だなぁ。もっと描かなきゃならんものがあると思うが。
いや別に、最終決戦前の告白大会を否定するつもりはないんですが。電童の吉良国さんとか、GX#37とかありますし。でもどうにもね。比較はしたくないんだけど。
そういえば戦争と話し合いという点で忘れてならないのがGX最終話で、確かに月面基地攻防戦は大量破壊兵器で一掃して終わってるんだが、「その後」が描かれているのが印象深い。革命軍と新連邦軍の双方の主力は壊滅して戦争どころでなくなったが、ランスローとジャミルは両軍の代表として調停会議の場で握手をする。地球上での新連邦軍とゲリラの衝突は続いているが、野戦病院ではテクスが言い争いをする兵士に話し掛ける。
「大概の問題はコーヒー一杯飲んでる間に心の中で解決するものだ。あとはそれを、実行できるかどうかだ」
話し合いで解決できれば戦争は要らん。その道は決して平坦ではないけれど、少しずつ、一歩ずつ、未来を信じて前へ進もうとすればこそ、時代は変わっていくのだと。悪い奴等を皆殺しにすれば平和がさくっと訪れるという安易な描き方はしてないし、それにあの戦争を導いた悪意の根源であったフロスト兄弟にも未来が与えられているのだ。そういう描かれ方をしているのが、とても暖かくて優しくて好きなんだなぁ。
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