「映像の世紀」第2集・大量殺戮の完成
アンコールは嬉しいんだけど、深夜になってしまうので見終えてもしばらく寝付けません。概要はこちら。
第2集のお題は1914-1918の第一次世界大戦。サブタイトルは「塹壕の兵士たちは凄まじい兵器の出現を見た」と続く。50年間戦争のなかった欧州に始まったその戦争の当初、3週間で終わるからクリスマスには帰れるという兵士はまるでスポーツの遠征にでもいくような無邪気さ。しかし1月、2月経っても戦争は終わらず、フランス・イギリス側の機関銃の登場により果てしない塹壕戦が続く。夏に出兵した兵士は冬服の支給もないまま雪の中で戦い、塹壕足とシェルショックに苦しむことになる。そしてドイツの飛行船ツェッペリンによる空襲が始まり、大砲は巨大化し、毒ガスがばらまかれ、当時英国海軍大臣だったチャーチルの発案で農業用トラクターをヒントにした世界初の戦車マークIが登場する。ライト兄弟に始まった飛行機も早々と実戦投入され、初めは人が落としていた爆弾も投下が自動化され、機関銃を備え付けられて空中戦が始まる。海では補給路を断たれたドイツが潜水艦Uボートによる無差別攻撃を開始、これに被害を受けた中立国アメリカは、英仏が負けると貸付金が戻らなくなることを懸念したこともあり参戦、その物量でドイツを圧倒する。ロシアでは1917年に2月革命により王朝が滅び、11月革命によりレーニンによる共産主義国家ソ連が誕生、戦線から離脱する。ドイツでも革命が起こり、毒ガスに倒れていたヒトラーは、全てが無駄だったことと、自らの使命を悟ることになる。戦争の発端となったオーストリア=ハンガリー帝国は崩壊し、1918年11月11日にようやく休戦となる。
指導者は安全な場所で命令するだけ、そして戦場の兵士は電話1本で機械に操られて死んでいく。そして今後は民間人を巻き込む大量殺戮の戦争になるといった、チャーチルの手記が象徴的。だが、その戦場で撮影された、塹壕で兵士の死体を荷車に積む映像が一番ショックだった。確か無声だったはずだが、どさっという重い音が聞こえたような気が。土のうか干し藁積んでるような感じで。人が死んでも物扱い、それどころか単なる数字になってしまう恐さが走り抜けたというのが見終えた感想。
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