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2004.07.23

ロボット技術に米の触手

 朝日新聞7/18付経済面「同盟経済」第13回「ロボット技術に米の触手」。米軍は冷戦終結後に軍事費を大幅削減し、民間や同盟関係にある国々との研究開発を進めている。日本も例外ではなく、金沢工大での炭素繊維の研究には米海軍が45万ドルを出している。米国の弱い分野を日本が補完する「分業」が行われているのだ。そして米国防総省が注目しているのが日本のロボット技術だ。

 この記事では以前Nスペで取り上げられていた「ロボットカー」についても触れられていて、件のレースには日本の自動車メーカーなども車両提供などで協力していたとある。そして日本政府は、ミサイル防衛で進めている米国との共同研究だけでなく、共同生産を可能とするために武器輸出三原則を緩める方向で検討している。

 しかし日本の研究者や企業は軍事への関与に抵抗感を示す。テロの脅威を強調しながらパワードスーツの共同研究を持ちかけられるも、学生の「軍事はやめましょう」の一言で我に返って断ったという筑波大の教授。液晶のシャープもロボットのホンダも非軍事・民生でやっていくという。それでも日米政府は軍事技術を含めて同盟強化を計ろうとしている。――というのが記事の内容。

 Nスペではレースに参加していた日本人大学院生が紹介されてはいたものの、日本政府や企業の動きは見えなかったから、非軍事でという姿勢の企業があると知れて良かった。

 なお、7/22付の天声人語でも武器輸出三原則について触れられている。

 日本の武器輸出を事実上、全面的に禁止してきた「武器輸出3原則」の見直しを求める提言を、日本経団連がまとめた。提言は国際的に装備・技術の高度化が進む中での立ち遅れなどを懸念する。しかし一般の産業と同じように立ち遅れを問題にしていいのだろうか。
 仮に、輸出が可能になったとする。新技術の開発に努め販路拡張を図るだろう。外国への売り込みも激しくなされる。それは何を意味するのか。兵器産業の場合、取引拡大を望むことは、兵器が使われる状態を望むことにならないか。

 「武器を所持すること自体が抑止力となる」とか何とか言い返されそうな気が。この問題の困ったところは、現に日本でこの種の産業で食べているひとが居るということだ。ただ前にも書いたが、太陽の牙ダグラム#34「武器は誰がために」でのレーク・ボイド少佐の

 「(武器を)売るだけでなく、一度ご自分で使ってみたら如何ですか。これがどんなものか良く分かりますよ」

 という台詞は、たかがアニメだなんて言えないものと思えるのだけれど。
 7/23付朝刊での経団連夏季セミナーでの9条を巡る話を見てると、東電社長の慎重論にほっとする。

 余談。この「同盟経済」の記事自体はasahi.comにはなかったが、レースの記事は「無人ロボット自動車レース、完走はゼロ」として「文化芸能」にあったというのが何とも。普通のレースと同じ扱いになってたんだろうけど。「ロボット自動車レース」で検索してみると、そういう視点で見てる記事の方が目に付くような気が。

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