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2004.09.07

大人のガンダム

 ガンダムXの話数短縮についてつらつら書いてる昨今ですが、兄貴が「大人のガンダム」(日経Characters!編)を買ってきてくれました。「GXについても書いてあるよ」と言ってくれたのに、「期待はしてないけど」とか返してごめんなさい。でも相手は日経ですよ? 表紙にデカデカとこんなアオリ文句が書いてあるような本ですよ?

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 こういう本で、GXがどういう扱いを受けるかと思うと、やはり防御体制を取って沈むじゃないですか。後生だからそっとしといてやってくださいよ(i_i) ←やめい。


 でま、この本は「誰も知らなかったガンダム」の増補総集編だそうで、それとどのくらい記事が入れ替わってるのか分かりませんが、とりあえずアンケート結果は興味深かったです。細かい話はまた別途起こしたいと思っているんですが、ここまで細かくやっているのなら、例えば「この作品が嫌い」な人数についても挙げてくれるともっと裏が読めるんですが。誌面の都合があるのは分かりますけど。webで良いから全部の数字挙げて貰えないかなぁ。

 記事については、うーんとりあえずGXとΖの担当者は全話見直してきてください(^^; ホームラン級の外し方ではないにせよ、しっかり画竜点睛を欠いてますよ。GXについてだとポイントとして

1.久しぶりにニュータイプが登場
2.生体システムなどの謎めいた要素
3.放送時間の変更 放映期間の短縮

 の3点が挙げられているんですが、最後のはまぁどうしようもないとして、「ニュータイプ」は話のど真ん中だとしても解説記事はどうも的外れだし(人工ニュータイプはカリスであって、天地がひっくり返ってもフロスト兄弟はニュータイプじゃねぇっ! 見ないで書いたのバレバレですよ>担当者)、「謎めいた要素」についても、Lシステムやサテライトシステムは「ニュータイプ」を巡る物語のトッピングでしかないんですよ。

 それよりGXの最大のポイントはメタフィクション……ではなくて、「戦後に生きる少年たちと戦争を体験した大人たちとの二世代の物語」って部分だと思うんですが(「戦後」については記事中で触れられてはいますけどね)。実はこの点はΖと被らないでもないんですが、Ζはすぐに戦争が始まってしまうのと、世代間対立での「大人への不信感」がクローズアップされてしまうのとで、色合いが随分異なるんですよ。GXでも「大人への不信感」はあるものの、きっちり信頼関係を築くことも出来るんだ、という描かれ方をしているのが気持ち良いんですよね。

 しかし、

このテーマ(ニュータイプという難題)の宿命なのか、物語は複雑化。また、登場MSがリアル志向でデザインがおとなしいため、若年齢層が徐々に離れてしまった。

 というのは、そうなのか? という感じ。MSのデザインについてはともかくとして(ゲテモノガンダムは充分派手だと思うが(^^;)、GXの物語ってそんなに複雑で難解だったんでしょうか。それにこのアンケート結果からは、若年層こそがGXの支持層(30歳未満で9割)なんですが……あーそっか、その僅かに残った支持層の9割が若年層ってだけの話なのか。30歳以上の支持がないのは、嫌われているからというよりも単に見られてないだけの話のような気がするんですが、「この作品を嫌う視聴者層」の数値が出てないから何とも言えないんですね。

 で、この記事でも

視聴率は低迷し、テレビ朝日では10月の番組編成で、放送時間が早朝に移動。このため、視聴率は低下の一途をたどる。結果、予定の放送期間を短縮し39話で終了。

 となってるんですが、やっぱこの「結果」というのが世間の認識なんでしょうか。先に書いたとおり、自分の認識では違うんですが。大体土曜の朝6時に、金曜の夕方5時以上の視聴率を取れるとはとても思えないんですが。

 そういえばガンダムエース2004年10月号の付録裏表紙にGXのDVD-BOXの広告が出てますが、本誌の裏表紙を取れなかった時点でGXに対する予算の限界が見て取れますね。本誌の裏表紙は稼ぎ頭のSEEDとケロロ軍曹。「GX? んなもん別冊の裏表紙で充分じゃ。本誌に載せてやるだけの予算なんてねーよ」ってなもんでしょ。本誌での告知も1/4ページに満たないスペースの記事しかありませんし(せめて本誌の表2か表3は取れなかったのか……これじゃ気付かない人も多そうだ)、こんなんでほんとに売る気あるのかね、とか思ってしまうのはGXスキーとしてどうなんでしょうか(^x^;

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コメント

毎度お世話になっております。女将でございます。
どちらにコメントしようか悩んだのですが、日経嫌い(苦笑)としてはこちらにすべきかと思いましてこちらに・・・(8年ほど前ならいざしらず、今頃になっていきなり「コンテンツビジネスだあ!」と堂々と叫んでしまう日経というところには、どう頑張っても好感が持てませぬ(^^;)。

いや~、カミラボの文章の数々、あちこちで「うん!そうだ!そうだとも!」と肯きながら、しっかりと読ませていただきました。
余計なこと(ガンダムだということなどなど)を考えずに素直にあの物語を見れば、とても素敵な「ボーイ・ミーツ・ガール」ものだと受け取れるはずなのに・・・悔しいですねぇ。そして、そこを安易に「物語は複雑化」と言ってのけられるとは、実に日経らしい決めつけ方で腹立たしや。
しかし、高松・川崎コンビのやろうとしたこともわからないではないし、かといっていくら何でもやりたい放題にすぎるだろう、でもそこが魅力なんだよなぁ・・・と、どうにももやもやするのでした(^^;

が、各方面でどれほど冷遇されていようとも(涙)、とにかくDVD-BOX化は喜ばしいことです。楽しみだな~。さて、どこで予約しようかな~☆

投稿: 女将 | 2004.09.07 23:44

>女将さん
 悩ませてすみません~でも色々お読みくださりコメントありがとうございました。

 GXの物語の基本は仰るとおり王道の「ボーイ・ミーツ・ガール」。ただそのお話に、「好きになった女の子はニュータイプでした」と「かつて(ニュータイプを巡る)戦争がありました」がくっついたのがGX。ほんとただそれだけなんですよね。まさかサテライトシステムやLシステムが担当者の理解を超えていたから「複雑化」とか書いてんじゃなかろうか、と思ってしまいます(^^; 或いは、ガンダムは複雑なものだと思い込んだあまりの誤解なのかと。日経らしさについてはまた別途書こうと思っているんですが、まぁ書き手に都合の良い書き方をするのは当たり前とはいえ、何だかなぁ、という気もしてしまうのです。この本自体は全体的に見て、そう悪い作りという訳でもない、寧ろ初心者向けには良くまとまっている方だと思うのですが。

 GXのやりたい放題については、高松勇者を見てきた人間にとっては「あちゃーまたやっちゃったよ!」みたいに微笑ましく見守ってしまえるものでしたが(^^; これを「ガンダムの私物化だ」と非難する声もあり。確かに「私とガンダム」がテーマになってしまったと「機動戦士ガンダム大全集PartII」で高松監督が語ったとおり、私小説的な趣もあります。でも、GXほどガンダムへの愛に溢れたガンダムもないと思えるのです。

 DVDはほんと嬉しいですよね(^^) GXだけDVDがないという理由で方々のガンダム特集で無視されてきた辛い日々ともこれでおさらばだ! ――ってBOXが初回限定生産だからなぁ。Vガンと同じような仕様なので単品でセルは無理でもレンタルは出回ると思うんで、見てくれる人が増えると、それこそ嬉しい限りです。

投稿: しののめ | 2004.09.08 23:18

ごぶさたしてます。ふにひこです。
書き込む機会を逃したまま今日まで来てしまいましたが……さて。

>GXの物語ってそんなに複雑で難解だったんでしょうか。

私の見解だと逆で、ヌル過ぎたんだと思いマスよ。
5話で一構成にするのは良いのですが、
中身が3話分か4話分しかないので見てて面白くないです。
私はLDで見たので大丈夫でしたが、
TV放送であの進度はヤバイと思います。

設定に関しては全然難しくないと思うんですけどね。
どちらかと言うと、物語の中に出てくるガジェットのうち
ニュータイプであるもの/ないものの見極めが
視聴者側にゆだねられるのが難しいという気はします。
だから安易に「ニュータイプが出る」とか言ってほしく
ないなあと思うのですが。

投稿: ふにひこ | 2004.09.09 22:05

>ふにひこさん こちらこそご無沙汰です(_o_)

> 私の見解だと逆で、ヌル過ぎたんだと思いマスよ。

 えぇ。仰るとおりだと思います。
 あれは疑問形による反語表現で、「複雑な訳ねーだろ」というもので(^x^;
 「打ち切りという幻想」でも少し書いたんですが、確かに1エピソード5話というのは時間を掛けすぎで、これを3~4話にまとめると#25までに5~7話くらい余るので、後半短縮された7話分と釣り合ってしまうのになぁと。←原文にこの部分追記しときました。

http://www2.hi-nobori.net/camille-lab/gx/short4.htm

 個人的にはあの緩やかな展開が好きだったんで、本放送当時も1週間に3・4回は見直すほどでしたが、「ヒットしなくてはならないガンダム」でも触れたとおり、企画書にある「解りやすいドラマ展開」は仇になったのだなと思います。他にも裏目に出たなーと思える部分はあるので、この話はまた書いてみたいのですが。

http://www2.hi-nobori.net/camille-lab/gx/short3.htm

> どちらかと言うと、物語の中に出てくるガジェットのうち
> ニュータイプであるもの/ないものの見極めが
> 視聴者側にゆだねられるのが難しいという気はします。

 そうですね。NTに関する定義は山のように出てくるのに、判断は最終話まで持ち越されて、視聴者側も「じゃあニュータイプって結局何なのよ」という部分を一緒に考えながら見てしまうことになるんですよね。
 フラッシュシステムが使える人=NTと人工NT、フラッシュシステムは使えないけど特殊能力持ち=カテゴリーF、特別な力なんてない人=普通の人という区分は出来るかと思うんですが、これでさえ難しいのかなぁ……。

> だから安易に「ニュータイプが出る」とか言ってほしく
> ないなあと思うのですが。

 最後の最後にゃ「ニュータイプと呼べるものはいなくなった」ですからね(^^;
 ニュータイプを巡る物語ではあるのは確かなんですが。
 ティファでさえ、ニュータイプだと言い切るのには自分も抵抗があって、「ニュータイプと言われる」とかいった表現を使うことが多いです。本人も特別な力があるのは認めていても、ニュータイプだとは思ってませんしね。

 何かこのあたりの微妙な感覚がGXの本当の難しさなのかも知れません。
 ちゃんと見てれば分かることなのになぁ。
 前半タルくて見てらんねーし後半なんて見てねーよ、って人が多いのでしょうか。一気に見ると見やすいと思うんですけどね。
#アルジェントソーマもこのパターンだ(^^;

投稿: しののめ | 2004.09.10 09:11

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