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2005.07.10

Ζヒストリカ02巻。

 Ζガンダムヒストリカ02巻、おかげさまで発売なりました。01巻に続き、今回も一読者のつもりでの感想というかご紹介など。自分の担当分含め、あくまで私的なコメントなので公式見解というものでもありませんのでその点よしなに。今回はTV版号のフォーマット紹介もあるんでちょっと長めです(_o_)

●黒いガンダム~怒れる少年カミーユ
 「ガンダム・フォトグラフィー」の田島照久さんによる「デジオラマ」で#01のあの場面を再現。PGのマーク2ってほんと惚れ惚れするほど格好良くていいよなぁ。
 で、p3の巻頭言にぞくっとしましたよ。そっかそういうお話だったよなΖって。

●Drama & Karma #01-05 あらかじめ失われていた世界での物語
 ……という文面は目的語が失われているように読めますが(^^; 何が失われているのかはその下にちゃんと書いてますんで。
 単なるエピソードガイドなんてありふれてるということで、まず総論を置いて、キャラ相関図も毎回描き替えてという見開きからスタート。この総論がまた、20年目ならではのものといいますか。巻頭言から続けてこの調子なので、わたしゃ身震いしましたよ(後述)。
 名言集のツッコミ具合もぐー。「カミーユのモデルは地下鉄暴力少年」というのは、当時を知る人はともかく、最近の若い人には分からないかも――とはいえ、今じゃそれこそありふれた事件になってしまっているんですが。コラムも結構細かいとこついてますし、キャラの移動図は、これが欲しかったという方も居るのではないかと。自分も同人誌でやろうと思ってたんだけど、この図が見やすくて良かった。

◎コラム現実認知 Realizing "Ζ" エピガイ編
 TV版Ζのテーマである「現実認知」という視点で、当時から現在に至る20年間の現実を俯瞰するコラムです。エピソードガイド/メカ/キャラの各枠の最後に入ります。前のヒストリカでも永瀬唯さんのコラムとか好きで読んでた自分には、このシリーズも興味深いところ。
 で、今回のエピガイ編の現実認知は、その永瀬唯さんの「あらかじめ失われていた『正義』とネット・ゲリラの蠢動」。リアルタイムで当時を知ってはいても、そんなことがあったのかと勉強になります。当時はアニメックがASCIIかどこかに書いてたとか、古谷徹さんはこの頃からパソ通してたとかいうくらいしか知らんかったですよ(^^; しかし今のテロリストはネットなしで活動できんだろなどと思うと、色々と考えさせられるものであり。

●赤い彗星の軌跡「シャア・アズナブルという人のことを知っているかな」
 「GUNDAM OFFICIALS」の皆川ゆかさんの連載です。今回は導入ってことでざっと前歴含めてまとめた形ですが、やっぱ格好良いよなぁ。20年前の本放送前半はシャア派だった自分にはこの一言しか出てきません(^^;
 余談ながら、p12左下隅と、p27の冒頭を読み比べると、Ζというのは複数の主人公が存在する/もしくは主人公を一人とせずに複数の人物で話を進めるアンサンブルドラマ(「ER/緊急救命室」など)なんだなぁと思えます。ま、主語が「グリプス戦役」と「『Ζ』の物語」なんでこの差異は当然なんですが。

●モビルスーツ開発誌 ガンダムMk-IIとリニューアルMS群
 まぁ「Ζガンダム」つーたらメカでしょ。ということで外せないページ。マーク2といえばムーバブル・フレームということでそのあたりをじっくりとまとめてます。
 しかしま、#03の段階で「マーク2は所詮マーク2ということか」と言われてしまうマーク2ですが、やっぱこれはこれで名機ですよねぇ。
 戦術編はEBあたりをスルーしてきた自分には、ようやくじっくり読む機会が巡ってきたと申しますか(^^; どうも自分はキャラ/ドラマに偏りがちなんですけど、やっぱこういうのもちゃんと読みたいものなので嬉しい。

◎コラム現実認知 Realizing "Ζ" メカ編
 現実認知メカ編は、中川大地さんの「『マークII』呼称とマイコンブーム」。そういや「マークII」ってあの時期の名前だったなぁと思い出し。エルガイムMk-IIがあったから、当時のあの枠を見ていた人間には自然な名前でしたけど、マイコンもさることながら、トヨタのマークIIの印象も自分には結構強かったのでした(父が乗ってたし(^^;)。

 因みにトヨタのマークIIの歴史はこんな具合。
 マークII(1968~2000)→マークX(2004~)/マークIIブリット(2002~)

 ■トヨタ・マークII - Wikipedia
 ■AGN 【マークIIの歴史】累積480万台の軌跡

●グリプス戦役戦跡探訪 グリーン・オアシス事変
 前のヒストリカから連投のUCGG。見開きをぱっと見た印象が格好良いですよね。普通この手合いの背景持ってくると文字が読み辛いことが多いんですが、今回のはすっきり読めて良いなと。終盤のスゥイング・バイのあたり、本編の進行と合わせて読むと、あ、なるほどと思えます。
 p24のサイドの配置図で、サイドによって名の色が違うのは、いわゆる「生きてる」サイドと「死んでる」サイドの違い。うーんでもサイド1は一部生きててくれないとなーとかサイド6が死んでるはずないでしょなどと、何か自分が覚えてる配置と違うんですけどーと例によって神北さんにお伺いしたら、「ファーストからΖでサイドのナンバーが振り直されてる」とのこと。やっぱりそうだったのか。20年間混乱したままでしたよ。何せファーストのをそのまま使ってる資料と、「振り直し」を反映してる資料と混在してて、「振り直し」があったことは(自分の知る限り)表に出てなかったんだもの。
 となると劇場版での、「テキサスコロニーと30バンチは同じサイド」も整合性が取れるのか。劇場版では「サイド1・30バンチ」とは言われてなかったとも思うし。「テキサス」はファーストからのファンの人に繋がってる世界観を説明する単語ですしね。

●星々の群像 カミーユ・ビダン/成長の行方は
 多分これまでのΖヒストリカの全ページを見渡しても、「文責」なんてついてるのここだけじゃないかと思うんですが、そういう言葉を背負って書かせていただきました。だからこれはカミーユに対する見解の一つでしかない訳ですし、でも自分がこれだけの文字数を好き放題に使ったらきっとこういう文章にはならんだろうなと思える部分もあったりして、もしこの文章が良いと思っていただけたのであれば、それはわたし個人に対してでなく編集部に対する賞賛だと思えます。逆にダメならそれはわたしの責任。それが「文責」という言葉の重さです。巻頭言とエピ総論を受けてのものとして、果たして及第点が出ているのかどうか……。与えられた文字数はそれこそキャプションに至るまで使い尽くしたとは思うのですが。
 この文章を書くことになったとき、既存のものと同じことを書いても仕方ないということと、世間にある誤解(と思えるもの)を解きたいということが念頭にありました。あと、全9回で扱うキャラクターを眺めての第1回ということもあって、敢えて外した記述もあります。物足りなさを覚える方もおいでかも知れませんが、今後にご期待いただければとも思います。
 プロフィールの年表は参考資料にこう書いてあったから、というものなので、たとえこれが今後公式化されたとしても、超個人的な話として「同級生」でのU.C.0084にはカミーユはグリーン・ノア1に居たという自作設定を取り下げる気はありません(^^; いやこの設定は0083を考えるとギリギリの線なのに(0083がなくても、小説版の「ニューガンダム開発のため移住」という記載から考えればこの頃にしかならないんだけど)、それでもなお#20「灼熱の脱出」でカミーユがファのことを「幼なじみの子」と言うのに凄い無理が……。やっぱこれは、カミーユなりの照れが含まれた言葉だと解釈するしかないんだな。あと懸念事項だったカミーユの誕生日も11月11日ということに。ファクトファイルの11月3日ってどこから出た設定なんだろう。
 名前絡みのクローデルのコラムは以前からまとめたいと思っていたもの。「カミラボ:ヒロインとしてのカミーユ? その2」の延長線上のネタだったんです。「なぐりあい宇宙」の表は、カミーユは単なる修正小僧じゃねぇっ! と言いたいようでいて却ってその印象を強めちゃって逆効果だったかも知れないけど、受けて貰えたらそれでいいやと。本文のオチは、ボツになってもいいやと思って書いたら通ってしまって本人が一番驚いてます(^^;

◎みんなのカミーユ体験クロストーク
 当時高校生・中学生・小学生と綺麗に並んでいるのが面白いです。どれかに引っ掛かるんじゃないでしょうか。自分の場合中学生だったんで、高橋一人さんの読んでて当時(本放送前半)の自分の凄まじいアンチカミーユっぷりを思い出してしまいましたよ(^^; うきゃー。
 でも五郎さんの言いたいことも凄くよく分かるし、中川さんのに至ってはこれがあるんだったら自分の文章いらんじゃんと思ったり。

◎飛田展男インタビュー
 という訳で主役のご登場。「Z BIBLE」と半分くらい被っちゃったのが残念なんですが。飛田さんの舞台の再演は自分は見たことがあって、その際にもお話をお伺いしたのでなるほどなと思えるのですが。という訳で、飛田さんの舞台は面白いので未見の方は機会があれば是非。
 アフレコ現場での先輩方との関係や緊張感についてのあたりは初出かと思います。また「飛田さんにとってカミーユとはどんなキャラクターですか?」に対するお答えが、そのお言葉とは裏腹に、飛田さんとカミーユとが被る場面です。やっぱりこの方でないとカミーユは演じられないな、と思えます。ほんと勝ち取ってくれてありがとう飛田さん(i_i) 試写会の和装の理由もお伺いできて良かったですよ。で、「劇場で見てください」というメッセージを頂いてるんですが、まさかこの02巻が発売されるまで第1部が続映されてるとは正直思わなかったなぁ(^^;

◎コラム現実認知 Realizing "Ζ" キャラ編
 現実認知キャラ編は、佐藤賢二さんの「カミーユの家庭崩壊とスペースコロニー化する日本」。20年前から今に至る問題の中でも結構身に迫ってくるものとして読めるものかと思います。
 ただま、この文章の流れでは外れるかなぁと思いつつ、自分では筑波宇宙センターへ行ったとき、夕暮れの中に沈み行く巨大な建物の影を見て、ここはグリーン・ノア1だと思ったんですね。大き目の工場なんて見慣れていたのにそう思うことはなかったのだけど、筑波という人工の街のどこか日本離れした風景と、あの建物が宇宙と繋がっているということがグリーン・ノア1を見せたのだと思います。つかポイントは夕暮れ。日中見学してた間はファーストの気分だったもの。

●Sign of "Ζ" ゼータという名の時代 内田健二プロデューサー・インタビュー
 スタッフインタビュー第1弾は内田氏。うわっ字が細かいよ~でも結構面白いんで頑張って読んでください(^^; 時期が時期なんでちゃんと劇場版にも一言あるのが嬉しいところです。

◎Ζゲームクロニクル ホットスクランブル
 Ζの歴史は家庭用のガンダムゲームの歴史でもありってことで。ここまで3冊の裏表紙は全部ゲームの広告ですし。上枠より更に字が細かくなって級数の限界に挑戦してますね(^^; 「ホットスクランブル」は友人がやってたけど、自分はついに触らず仕舞い。でも「Ζ一機でなんとかして」ってそんなゲームだったとは知らんかったのでした。CMは何となく覚えてます。

●「新訳」への架け橋 カミーユ・ビダンという若者像
 「富野由悠季主題随想」と副題のついた、全9回のインタビュー。TV版号なのでTV版についてお伺いしながら劇場版と絡めていこうという、Ζヒストリカならではの企画だと思います。で、また字が細かい(^^;
 カミーユは「キレる」なんて単純な子じゃない、というあたりにドキリ。このあたりの文言を伺ったときには既に星々カミーユ編の原稿はあがっていたんですけど、先にも書いた既存の記述に対する不満の最たるものが「キレる少年」呼ばわりされることだったので、それは避けようとしていましたから。あれで良かったのかなと。

●で、次は03巻。
 次号予告でも「03巻」となってましたんでそれにならって。TV版2号ということで、7/25(月)発売となります。お題は「月の裏側」で#06~#10の範囲。メカはリック・ディアス。「星々の群像」はエマ&レコア編ということで、声優インタビューは岡本麻弥さん。こちらもどうぞお楽しみに(^^) 寝言やカミラボでのamazonへのリンクにてお求めくださった方も含め、皆様どうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

■Ζヒストリカレビュー:000103

トラックバック・ピープル:Zガンダム
トラックバック・ピープル:ガンダム!

カミラボ:機動戦士Ζガンダム

4063671844Official File Magazine ZGUNDAM HISTORICA Vol.2
講談社
講談社 2005-07-05

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4063671852Official File Magazine ZGUNDAM HISTORICA Vol.3
講談社
講談社 2005-07-21

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