萩尾望都「あぶない丘の家」
大河ドラマ「義経」はついに兄弟決裂。兄貴がふと「あの源平のマンガ読みたいなぁ」と漏らしたので出してきましたよ、萩尾望都の「あぶない丘の家」。この中の「あぶない壇ノ浦」というのがそのまま義経と頼朝の話でして、丁度「義経」が始まったときに出してきて兄貴にも読んでもらったら、「何かもうこれで良いって感じ」とまで言われたというものでございます。
兄弟愛憎話って好きなんで、「太平記」とか「北条時宗」なんて大好物だったから「義経」にも期待してたんだけど、何かこう今ひとつ乗り切れないような。「あぶない壇ノ浦」を読み返したら、ほんとよくまとまっていて、それでいてぐっと胸がつまるお話で、もうこれで良いじゃんって自分も思ったり。「あぶない壇ノ浦」は萩尾望都作品としては珍しいと思える時代物なんですが、「あぶない丘の家」自体はこれぞ萩尾物という自由自在っぷりが堪能できます。同じ世界でありながら毛色が異なる短編4本で読みやすいんで、案外萩尾入門に良いのかも。軽妙でありながら泣かせるのはさすがです。そういや「あぶない壇ノ浦」の前の「あぶないシンデレラ」には新選組が出てきてるな(^^;
あと個人的な話で、登場人物に友人と同じ名前があって(字は違うけど)ちょっと楽しかったり。この小学館文庫の巻末の森博嗣氏のエッセイにある「隷属の美徳」って何か分かるような気がするなぁ。そういえばこの方のプロフィールの「某国立大」って名大だったんですね。もう辞められてますけど。
萩尾 望都著
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