Nスペ「サイボーグ技術が人類を変える」
11/5放送のNHKスペシャル「立花隆 最前線報告 サイボーグ技術が人類を変える」。思い通りに動く機械の腕、目、人工内耳……ときてロボマウス(どんなものかは実際の番組でどうぞ)や海馬チップに至るまでの様々な技術が出てきます。断片的にJNNとかで見たなぁというものはあっても、こうして順を追って並べてさらにその先に進まれると、脳って凄いなぁ、と感嘆するのと同時に、人間って恐いなぁとどんどん背筋が寒くなるというシロモノです。立花隆氏による関連サイトまで出来てて、BSやBS-Hiでのブローアップ版も作られるということで、未見の方は再放送で是非。再放送は11/7(月)深夜24:15~25:29。そういやOPの段階で「音楽:池辺晋一郎」と入るのも単発のNスペでは珍しい?
以前のNスペ「疾走 ロボットカー」での無人ロボットカーレース(今年はついに1台完走したらしい)も興味深くも空恐ろしいものだったのだけれど、今回のはその斜め上を行くというのか。米国防省・国防高等研究事業局(DARPA)謹製のリアル強化人間("Enhanced Human" ……マジでこう書類に書いてあった)がお目見えするのもそう遠くない将来って感じで。「人間を機械にしようとする連中の言うことなんて当てになるもんか!」って冗談にもなりゃしない。
ここ5年くらいで急速に発展した「神経工学」の分野で培われる技術をどう使うか、それは社会が決めること。というのが最後に出てくる倫理・法学系だったかの先生のお話でしたけど、そういうものを健全な方向にのみ使おうといえる程、今の人類の社会というものが成熟しているかというとかなり怪しい訳で。核が「使えない最終兵器」になってしまったからといって、脳に電極埋め込んで、命令には絶対服従して、快楽中枢だけをうまく刺激して恐怖なんて感じなくて、なんかあったって記憶すり替えて、手足がもげたって機械で付け替えれば再投入できるという、世界を滅ぼせる兵士を量産してまで、彼の国は何が欲しいんでしょうかね。その前にもっと考えられること、考えなくてはならないことが山ほどあるでしょうに。とりあえず温暖化がこれ以上進んだら本気で地球に人間住めなくなるんだから、同じ人間としての誇りがあるのなら、つまらん人殺しなんてやめて京都議定書をどうにかしてよ。
……というのは一方向への脱線にすぎなくて、紹介された技術は確かに感嘆に値するものばかりです。でもそれこそ、「悲しみの中枢」から吹き荒れる嵐を止めたら鬱でなくなるというのだったら、鬱というのはただの電気信号の乱れでしかないの? 心ってそんなものだったの? という立花氏の疑問も尤もな訳なんだけど、そっちへ行くとまた時間掛かるよなぁ。とま、やっぱこれ通常のNスペより長い時間を取ったものではあってもまだちょっと語り足りないんだろうなぁ。せめて前後編とか、いっそシリーズものでじっくりやるべきだったんじゃ。あ、それがBSのブローアップ版なのか。総合でもやってくれないかなぁ。
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