« ゼーガペイン ドラマCDまだつづき | トップページ | ゼーガペイン#26@AT-X »

2006.11.11

THE ビッグオー#26「The Show Must Go On」

 ANIMAXでのTHE ビッグオー Second season も再放送を若干残して完結。最終話のAct:26「The Show Must Go On」見てて、やっぱ自分はこれ好きなんだなぁと思いました。EDの後にもう電話が鳴らないんだというのは寂しいですねぇ。ってんで、思わずドラマCD「Walking together on the yellow brick road」を発掘してきましたよ。

 物語が描くべきものは舞台ではなく主人公であり、その舞台がどんなものであろうと主人公がきっちり役割を果たしたらそれこそが物語なのだろうと思うので、自分としてはこのオチは無問題。魅力的な舞台をきちんと描いてこそ主人公が生きるというのも勿論のことですが、ロジャーはあの舞台でこそ、その魅力が全開になる主人公でしたとも。以下ネタバレ全開。

●ANIMAX
 何でイイトコで切ってCM入れるんだよANIMAX。CARTOON NETWORKではあんな位置には入らなかったと思うぞ。今回は折角頭っからBGM「SPIRIT」で緊張感高めてタイトル→サブタイトルってぽんぽん出してそのまま本編扱い(OPなし)なのにー。通常OPに入るクレジットも本編END部に入れるから、ほんっと頭っから本編なんだよなぁ。格好良いわ。
 つかさ、何で日本語版ってクレジットがあんな丸文字なんだろう。英語版だとクレジットがゴシック系フォントの英語なんで余計にスタイリッシュで良いのだけど。

●パラダイムシティという舞台
 2nd最初のAct:14「Roger the Wonderer」を見れば、その時点でこのオチは予想できる範囲なので自分は別に構わなかったのだけれど。うる星やつら2ビューティフル・ドリーマーとかメガゾーン23でトラウマったから、勇者特急マイトガインにせよビッグオーにせよこの手のオチは許容できてしまえるというか。Act:14で「(ドロシーがロジャーと呼ぶ限り)私はロジャー・スミスなのだ!」と言い切ったロジャーであればこそ、この舞台を演じきれたのだと。
 で、1stが2000年1月に終了した後、同年9月(!)にリリースされたドラマCDというのが、ロジャー邸のリビングでの密室劇の趣のある舞台演劇風の作りで(音楽用の録音スタジオを使っていて残響も含めた演出が面白い)、これもまたこの「舞台」へのヒントとも取れるもの。他にもドラマCDのタイトル自体を含めて2ndへの布石も色々あって、熱心に追いかけていたファンは2nd見てニヤリとできたんだろうなぁ。

●LAST BATTLE
 たとえこの街が舞台にすぎなかったとしても、そこには確かに人が生きている。それを蹂躙する者は許されない。だからロジャーやダストンはアレックスに立ち向かう。
 ……まぁロケットパンチはもっと勢い良く飛ぶもんだろとは思うけれどもさ。ビッグファウに取り込まれたアレックスはビッグオーを海に落とすも、モビーディック・アンカーを絡められて一緒に落下。でもビッグファウは一応「海のTHE BIG」という触れ込みだからして、さくっと離脱。回転部見てると電童思い出すんだけど。
 沈んでゆくビッグオーの中で、ロジャーを取り込もうとするビッグオーと、ビッグオーに語りかけるロジャーとが、何か妙に色気があるんだよなぁ。ドロシーはほんっとらしくって良いというか、ドラマCDでダストンがロジャーとドロシーの関係に悩んでたけど、この二人はパラダイムシティ随一のボケとツッコミで良いんじゃないかと。そいえばビッグオーの危機に「ロジャー!」と叫んでたダストンも良かったよなぁ。そしてダストンに続いて軍警察のバッジを外した隊員達が居たのが良かった。
 で、サドンインパクトを海底にぶつけて浮上するビッグオーが良い! ビッグオーといえばサドンインパクトですもん(あの発射ポーズで目からビームなアークラインも好き)。ベックに教えられたというドロシーが直結したサポートで放たれるファイナルステージは、サンライズ最終回お約束の金色ですよ金色。ドームをふっ飛ばしてる迫力全開の必殺技なのに半壊に留まるビッグファウ。ロジャーは所詮ネゴシエイターだと嘲笑うアレックス。しかしその背後からビッグヴィヌスが迫り、ビッグファウもまたこの舞台と共に初期化されて消えてしまう。

●「この世界はすべてこれ一つの舞台、人間は男女を問わずすべてこれ役者にすぎぬ」
 Act:25のゴードン・ローズウォーターの台詞の元ネタと思われるこれは、シェイクスピア「お気に召すまま」の一節。
 だが役者は単に脚本通りに役柄を演じるだけの道具ではない。演出家に交渉して、役割を変えられる者が居ても良い。そう考えたゴードンはこの世界の演出家への交渉を、かつてメモリーを持っていたロジャーに依頼していた。「記憶喪失の街の住人」という筋書きは変えられないとしても、役者には演じたいように演じる自由だってあるはずだと。
 世界を初期化するビッグヴィヌスの背後に居る、世界を演出する存在であるエンジェルに対してロジャーは交渉に立つ。それはネゴシエイターとしての彼の仕事だから。とはいっても、Gガンダム最終回のドモンに負けず劣らずの大告白みたいなもんですが。後ろで黙って聴いてる無表情なドロシーがなぁ(^^;
 でもこのロジャーの交渉がやっぱり好きなんだ。「エンジェル!」という最初の呼び掛けが、宮本充が舞台役者で良かったよなぁと。ほんと良い声だ。──メモリーを失えば人は不安になる、だがロジャーは自分が自分であるために自らメモリーを消した。メモリーがなくてもこの街に人は存在する、それはエンジェルだって同じ。自分の存在を否定してはならないと呼びかけるロジャーの言葉を聴いて涙を流す一人の女。「METROPOLIS」の表紙には翼が描かれ、著者は「ANGEL ROSEWATER」に変わっている。その女の肩に触れる黒い服の男の手。ドロシーが「Roger The Negotiator」と、彼のアイデンティティの拠り所である彼自身の名(Act:01の題名でもある)を告げる。背後の壁には「THE ビッグオー」(1st)の番宣ポスター。そしてホワイトアウト。

●We have come to terms.
 交渉は成立して、白い靄の中から世界はまたその姿を現す。グリフォンを走らせるロジャー、記憶喪失の街にはドロシーとエンジェルの姿。──ってやっぱまた皆仲良くメモリー失ってリセットですか? とも思うのだけれど、それでもドロシーだけは全部覚えてそうな気が。メモリーは人の形の中にあるもの。人間はそれを好きなように物語として紡いでしまうのだけれど、ドロシーは人の形をしたアンドロイドだから。翼をなくしたエンジェルは、この世界ではやはり人として生きるのだろうか。そしてロジャーは、自分として生きるために、やはり過去のメモリーは消してしまったのだろう。メモリーがなくても人は生きていける、それを体現するのがロジャー・スミス。だから彼は「記憶喪失の街に必要な仕事」をしているのだ。そして彼が彼である限り、ビッグオーも彼と共にあるのだろう。物語は再び、始まったばかり。

●ほんっと好きなんだなぁ>片山一良監督
 軍警察のアンダーソン中隊とロッデンベリー中隊 → ジェリー・アンダーソン(サンダーバード、謎の円盤UFO)とジーン・ロッデンベリー(スタートレック)
 初期化されていく舞台のグリッド → スタートレックシリーズのホロデッキ

●Original Drama Theater
 ドラマCDはお話も演出も勿論良いのだけれど、ボーナストラックでサントラ未収録音源が入ってるのが嬉しい。ていうか、ロジャーのテーマ「BRICK BALLADES」に関しては入ってなきゃおかしかったし。演奏ノイズの関係で未収録だったそうなんだけど。2ndのサントラにアレンジ違いが入ってますが。

 2ndが2003年4月に完結して早3年半。うーんやっぱ3rd見たいなぁ(i_i)

ゼーガペイン#25@AT-X(ビッグオーAct:25)/THE BIG-O : The Show Must Go On(CARTOON NETWORK)

THE ビッグオー(バンダイチャンネル)
トラックバック・ピープル:ロボットアニメ

 あとこの2ndの結末についてはこんな解釈をしている方も。
The Movie Collection understand.-ロジャー・スミスの冒険-
 旧約聖書的な解釈でなかなかに興味深いです。旧約もだけど、オズの魔法使いも読み直したいなぁ。

↓倍額近いプレミアついてる(@_@; 1stのサントラはさらにえらいことになってますが。


B00005HMIATHEビッグオー オリジナルドラマシアター
ドラマ 宮本充 矢島晶子
ビクターエンタテインメント 2000-09-21

by G-Tools
B00007KL32THE ビッグオー ORIGINAL SOUND SCORE II for Second Season
TVサントラ
ビクターエンタテインメント 2003-01-22

by G-Tools

|

« ゼーガペイン ドラマCDまだつづき | トップページ | ゼーガペイン#26@AT-X »

THEビッグオー」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/4985/12640573

この記事へのトラックバック一覧です: THE ビッグオー#26「The Show Must Go On」:

« ゼーガペイン ドラマCDまだつづき | トップページ | ゼーガペイン#26@AT-X »