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2006.11.01

ゼーガペイン#24@AT-X

 AT-Xでは放送中のゼーガペイン#24「光の一滴」のまだつづき。てか、あれだけ書いてまだ書くことあるんかいってくらい#24は好きみたいです。以下、本編最終話までの展開と、ドラマCD「OUR LAST DAYS」のネタバレ込みなので、聴いてない方は是非聴いてからどうぞ。

●ルーシェン@ソゴル教
 あかん、ドラマCD聴いてからだとルーシェンが出オチ状態で笑える(^x^;
 笑っちゃいかんと思ってるのにー。

「良いコンビだ俺達は!」そうだねー。
「貴方はソゴル・キョウになりたかったのね」カッコイイ方のなー(^^;

 でもほんとドラマCDのおかげで#24が 笑える よく分かるような気がしますよ。見事なソゴル教の信者だよってそれはまぁ冗談で、機会があればルーシェンがキョウに出合った際の物語も見てみたいですよねぇ。頑なで一筋縄ではいかないルーシェンがキョウに落ちた瞬間が見てみたい。

●生徒会長と猫
 最終回まで見届ければ、やはりあの敬礼での別れで、人間としてのシマとはさようならだったんだなぁと思えてしまうのです。「やっと、来たか」と猫を見てからレムレスに後を託して消えるあたり、綺麗な笑みを浮かべてるんですよね。あれはやっぱり、自分はもう消えるんだと分かってるからこその透明な微笑であって。自分に残された仕事は、自分が蓄積したデータを猫を使ってオリジナルに届けることと、それと同時にキョウ達をオリジナルの所まで導くこと。それは必ずやり遂げるけど、後は未来あるものに託すのだと。そう分かってたんだなぁと。そして、シマ司令に託されたものをしっかり受け止めているからこそ、その後のミナトはあんなに毅然として美しくあるのだなと。格好良すぎです。

 でもやはり最終回まで見届けたって、猫どこー(i_i) と探してますよ。皆同じように幸福への痛みを負っているのだから、シマにも未来があって良いはずだと。生徒会長として平和な学園生活を楽しんでも良いじゃないと。でもアークも河能亨も死んだままだしな。「生者必滅、会者定離」だしなぁ。ううっ、猫どこー(i_i)

●色即是空、空即是色 (→是我痛と色即是空
 これもやはり、最後まで見ればゼーガペインという物語の主題に即したものだと思えます。前半の儚さには「色即是空」が、そして後半の強さには「空即是色」が効いてます。
 キョウの結論としては#23「沈まない月」での「オレの拳が! オレの上腕二頭筋が!! オレの魂が怒り狂ってる!!!」が既にあるのだけれど、#23の重点は心の痛みと身体感覚とを自分のものとしてこそ人は人たりえるのだということ。ただ先のキョウの台詞の前半が「……わかんねぇ。てめぇの御託がどんな価値を持つのか、オレにはわかんねぇ」であることから、この部分のナーガに対する反論を#24でフォローしている恰好ですね。「仮につかの間でも、オレたちは空しくなんてならなかったぜ! だから、だから戦ってんじゃねぇか!」というもう一つのキョウの結論──それは本来の人としての有様を改めて問うもの──をこの場で導き出すには、再生の春の象徴である雪割草が教えてくれた「色即是空、空即是色」という言葉が必要だった。そしてこのキョウの言葉は、「つかの間の存在」に戻ることで得る痛みへの覚悟を問われたものでもあったからこそ、#25でリザレクションシステムによる再生の際にキョウが見るフラッシュバックの冒頭がこの雪割草であったのだと。

 と見てくると、シマのオリジナルの「ゼーガペイン……大いなる痛み。清らかな、初めの一滴となれ。後は、頼みます」という言葉は、どーもこの段階で、問題のレバーを引く人間を決めてたよーにも聴こえてくるんだよなぁ。さすがはシマのオリジナルというべきか。
 #23(地上波)でシマが「君には色々辛い役目を負わせたな」ってキョウに詫びたとき、いやキョウちゃんが背負う一番辛い役目ってこの後に来るんだろって反射的に思ったけれど、ほんとにそういう展開になるとは……。

●ここで突如舞浜サーバーの謎
 シマのオリジナルが「色即是空、空即是色」に辿り着くのにどれだけ掛かってるんだ、キョウちゃんは(一度自爆して更に紆余曲折があったとはいえ)2ループ掛かってないぞというのもあるとはいえ、ナーガに心酔して幻体化第1号となったほどの彼が、その境地に至れたというのは余程のことだとも思えるのですよ。洗脳されてたのを独力で解いたようなものですから。だからこそ、彼は「違和感」という言葉を使ってはいるけれど、その裏にある意思というのは凄く強くて、だからこそ、その意思を切り取って作られたシマがあぁいう人格として表現されているのだなぁと思えたり。

 ただドラマCDのep3を聴くと、この結論にもっと早く到達していたような人物が居ますよね。舞浜南高校のクラシゲ先生が。クラシゲの倫理観は、幻体化を「生命に対する冒涜、神への背信行為」として認められず、その逡巡の中意識を失い、教え子のキョウに全てを託すことになってしまった。でもこのクラゲの言葉を聞き、そしてその意味するところが分かっていても、量子転送台の稼動スイッチを躊躇わずに押したキョウだからこそ、あの雪割草に出会えたのではないかとも思えるのです。

 で、日本有数の量子技術開発チームの一員だというクラシゲ先生が、過去にナーガやシマのオリジナルと親交があったのかもという可能性を考えてみたりすると、シマのオリジナルは、クラシゲが保存されている舞浜サーバーを選んでシマを送り込んだのではないのかな、とか。クラシゲが「技術としてはともかく倫理的には疑問があるんだ」とか、学会で顔を合わせては話をしていたんじゃないか、そしてクラシゲは技術を追求する研究者としての自分に疑問を抱いて、真っ当な人間を育てたいと教職に転向したのではないかとか考えると(*)、そんなクラシゲを頼りにしたくなったシマのオリジナルの人間らしさが垣間見えてくるような気がします。──って、完全に妄想ですが(^^;

 つかガルズオルムが舞浜サーバーを特定できてたら#19「ラストサパー」の展開はありえねぇよ! とも思うのだけれど、シマが最初に送り込まれたところは別のサーバーで、渡り歩いて舞浜を目指せ、という指示だったかも知れないし。ダミーの舞浜サーバーにあったシマ用の調整システムはさすがに後付けだと思うのだけれど(……まさかこれが後付けでもなんでもなくてクラシゲ作の「幻体修復システム」のプロトタイプだったりしてな!)、舞浜とシマのオリジナルとを結ぶ糸がもしあるのだとしたら、今のところクラシゲしか思いつかない。後に舞浜サーバーがシマのオリジナルの元に預けられて守り抜かれたというのも、クラシゲが正しかったのだと彼が認めた結果だとすれば、その展開も分かるような気もするのです。

(*)でもそれにしては、公式サイトにあるクラシゲのキャラ設定が昼行灯だしなぁ。教員は表向きで、あくまで本業は舞浜サーバーの設置を任されていたから昼行灯だったという設定なんだろうか。うーんでも#08「水の向こう側」とかでのキョウとのやりとりとかep3を聴くと、クラゲの中身は結構熱いんだなーと思えるのだけれど。

 そういや舞浜サーバーのデータ移動をした際に、シマのオリジナルと前のキョウが会ってる可能性もあるんだなぁ。作業の肝心なところはシズノがやったんだろうけど。

●ガンナーとQL
 ゼーガペインの操縦系はガンナーの思考に直結しているという話から、機体の受けるダメージのフィードバックも当然あるんだろうなとも想像する訳です。#01アバンのキョウや#24のルーシェンとか。#06みたく、ウィザードのシズノの方がダメージ受けたりする例もありますが、#06では「データを奪われた」という状況がシズノのダメージに直結したのかなと。
 逆に考えると、QLチャージって多分ガンナーにとっては気持ち良いんだろうなと。それで、積層化QLフルチャージで「溢れそうだぜっ!」というキョウちゃんや(またこの浅沼晋太郎さんのお声が聴いてる方も気持ち良いんだ(^^))、#21のトガは凄く生き生きしてるんですよねぇ。#05のルーシェンもそれっぽいけど、キョウちゃんにチャージしてもらったのが嬉しそうにも見えるからなぁこの人は。
 ただ、マインディエに追い詰められてた空間ではQLが切れなかったのに、シマのオリジナルのラボに回収されたときにはアルティールもガルダもQL切れてたみたいなんですよね。とすると、シマのオリジナルのサーバー内で「ツナ缶食いてー」とか言ってたキョウちゃんの空腹感はQLが切れたのが反映してるのかとか。ルーシェンの場合は「キョウを食いたい」になっちゃってちゅーしちゃったとか(^^; ←ありえねぇ!
 まぁそうでなくても、作戦開始から最短でも約5時間経ってるんでその間飲まず食わずだったもんねぇ。つても今年表のようなものを見直してみると、#22でサバト突入前で「残り13時間」、#25のBパートで「残り12時間」って#23-24はリアルタイムの時間経過かよとか思ってしまいましたが。ただこれって、#23冒頭でアルティールがQLチャージ→#24でQL切れしててリアルタイムなら30分くらいってことになりそうだけど、戦闘モードでしかもマインディエと応戦してたんだからQL消費はあっという間か。#17でアルティールの偵察時間が90分に伸びたという話はあったのだけど。

 しかしドラマCDで、ルーシェンがキョウにキスしてもメイウーが平然としてた理由は分かったけど、シマのオリジナルも平然と見てたことになるんだよなぁあの場面。映ってないけど。どんな顔して見てたんだとか思うと可笑しい。


【余談】
 ドラマCDに関して続編要望のメール出したらビクターさんからお返事いただけましたよ(^^) 「予定はないが関連部門には連絡する」ってお約束通りの内容なんだけれど、それでも嬉しかったです。多謝。投石でマインディエを倒すが如く(^^; 声が大きくなるといいなと思うので、続編欲しいと思われた方は是非メールしてみてください。

#24「光の一滴」(地上波) ◆ #25「舞浜の空は青いか」(地上波)→
#23「沈まない月」(AT-X) ◆ #25「舞浜の空は青いか」(AT-X)→
 →#24 消滅と死と

サンライズ公式
テレビ東京公式
カミラボ:ゼーガペイン シズノ先輩の浴衣話「one-and-only」up。
トラックバック・ピープル:ゼーガペイン

B000JMKBVWゼーガペイン FILE.06
バンダイビジュアル 2006-12-22

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B000HXE2XQゼーガペイン audio drama OUR LAST DAYS
ドラマ
ビクターエンタテインメント 2006-10-25

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ゼーガペイン各話感想」カテゴリの記事

コメント

「オルムウイルスには、恐ろしい秘密が隠されている。それは……」 などと秘密を知っている日本有数の量子技術開発チームの一員のクラシゲは学会等ナーガの開発チームと親交があったと言うレベルでなく一時はナーガ側の仕事もしてたんじゃないだろうか?などと考えてみました。

投稿: プラス | 2006.11.03 00:12

今日は。AT-X見れるむいむい星人さんが羨ましい限りです。自分貧乏学生なんで。
身体感覚あってこそ生命足り得るというのを上腕二頭筋で表現したのはキョウらしいですが、そこからさらに人間として生きていくためには、他人も同じ心の痛みや身体感覚を持っているという確信が必要なわけで、一人リザレクションを受けるキョウは内心辛いのでしょう。改めて見返すと23話の「今度触れる時は、お互い本物だからな」ってのが本当に切なく感じられます。"例え触れ合えなくても同じ心の痛みを持っていることが判る関係"を自然に描写するためにシズノやルーシェンの出番を削ってでも終盤までキョウと了子にスポットを当てたのでしょうか。
QL量がガンナーの感覚にどう作用しているかはよくわかりませんが、QL消費によるストレスはおそらくウィザードの方が上でしょう。航空機でさえ燃料が切れても重力ポテンシャルを利用して安全な場所に移動して不時着という手段が残されていますが、ゼーガの場合QL切れが"死"に直結します。操縦のみに集中するガンナーに対してウィザードはQL管理も任されているようですから、その負担は残燃料を常に気にしなければならないパイロット以上かもしれません。
前半、QLをバンバン消費するキョウを後ろで見ていたシズノはさぞや胃をキリキリさせていた事でしょう。まあそのキョウも後半アルティールのダメージが了子にフィードバックされるのを見て胃をキリキリさせていた用ですけど、20話でシズノと組むやいなや元の特攻スタイルに戻っている辺り先輩の報われなさっぷりが表れていますね。
長々と失礼しました。

投稿: 怒羅ゑ悶 | 2006.11.03 15:49

>プラスさん どもですー。
 一時はナーガ側だったのではという可能性も勿論ありますね。そうするとクラシゲとシマのオリジナルの二人に見捨てられたナーガって……そんなもんでしょうけど。
 オルムウイルスの秘密とは、ナーガ作の人工ウイルスだというオチだろうとは思うのですが、人間を量子データ化することでオルムウイルスの駆除が出来るという技術を確立するのに、ウイルスの専門家と意見交換していたでしょうから、そのルートかも。

>怒羅ゑ悶さん 積層型のコメントをどもでございますー
 HD環境で見られた方が羨ましい自分も、欲を言えば際限ありませんね(^^;

> 人間として生きていくためには、他人も同じ心の痛みや身体感覚を持っているという確信が必要

 単なる人じゃなくて人間ですものね。これはほんと仰るとおりだと思います。#23の「今度触れるときは~」は、最終話まで見てから見直すとまた重いですね。

> "例え触れ合えなくても同じ心の痛みを持っていることが判る関係"を自然に描写するためにシズノやルーシェンの出番を削ってでも終盤までキョウと了子にスポットを当てたのでしょうか。

 確かに前半はシズノやルーシェンの出番少ないなぁと思っていたのですが、最終回まで見てみると、まぁあれはあれで良かったのかな、と思えるから不思議です。
 ゼーガ的には「同じ痛みがあれば同じ想いもある」でしょうか。#23でナーガと対峙した4人はそれぞれに違った痛みを持っていたと思うのですが、それでもそれぞれの発言からキョウに託された想いは一つであったのだと。そこがナーガ=ガルズオルムとの違いで、ナーガは「苦痛のない形に書き換え」たデータを自らと同化することで一つの存在としていた。でもそれはもう人とは全く違うものなんですね。このあたり何かまだまとめきれなくてすみません。また改めまして。

> QL消費によるストレスはおそらくウィザードの方が上でしょう。

 こちらも仰るとおり、キョウちゃんみたくQL大食いするガンナーの後ろでは神経すり減るよなぁ、というのも、本編見ながらずーっと思っていたことではありました。クリスみたく自分からQL調整の指示をきっちり出せるガンナーの後ろではシズノも安心でしたしね。ということで、あくまで機体のQL量と(データ的に)連動しちゃうのがガンナーで、ガンナーに(精神的に)振り回されるのがウィザードってことで(^^; リョーコの場合、感情領域がアルティールに取り残されているおかげで、機体のダメージが直結してデータの乱れとして視認できるほどになってしまっていたようですね。あくまで私見ですが。
 リョーコはさすがのウィッチ様なのでQL消費を最小限に出来るように細部調整をしていたのかなぁとか思ってました。でもリョーコの時でも#16の初ホロボルトとか、あーまたQL使い切っちゃったよというケースはありましたしね。#20のシズノのお話もほんとそうなんですけど、でもおかげで先輩ちょっと良い思い出来ましたし(^^ でもきっと前バージョンのキョウはQL大食い体質じゃなかったんだろうなぁ。

投稿: しののめ | 2006.11.04 20:49

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