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2007.06.23

沖縄慰霊の日

 62回目の慰霊の日。今年は、高校の日本史の教科書での、集団自決に日本軍の強制があったとする記述の削除について揺れる中での、祈りの夏の始まり。

「「集団自決」検定、撤回求める意見書」 News i - TBSの動画ニュースサイト
教科書「自決強制」修正、沖縄県議会が撤回意見書案を可決 沖縄 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
aasahi.com:集団自決巡る検定意見、全会一致で撤回要求 沖縄県議会 - 教育

 意見書を巡っては、野党側は当初、集団自決には「軍の命令・強制・誘導」があったと明記するよう要求。これに対し、自民党が「軍命はなかったとの証言もある」などと難色を示した。だが、県議会として検定意見の撤回を求めることを優先し、「日本軍による関与」との表現で与野党が折り合った。

asahi.com:慰霊の日「伝える・記憶する」(1)/壕 -マイタウン沖縄

 公開前に持ち上がった教科書問題に、壕の整備にかかわってきた南風原文化センター学芸員の上地克哉(39)は危機感を覚えた。「歴史を消そうとしているとしか思えない」。一方で、壕を残す意義を改めて認識した。「『現場』を伝えることが私たちの仕事だ」と。

 歴史とは後世の歴史家が、その時代に都合の良いように書くものでしかないという見方もある。教科書によって書き方が異なるのも当然のことだ。「削られた」という事実もまた、今生きている歴史でもある。歴史の教科書は、授業に採用するのは1社だとしても、各社のものを図書館に取り揃えて、生徒が自由に閲覧して読み比べることができると良いと思う。以前「つくる会」の教科書が話題になった折、各社の教科書の記述を比べた本が出版されていて、非常に興味深かった。

 歴史とは過去から学ぶものだけではない、未来を作るためのものでもある。──もう四半世紀ほど前の作品になる「太陽の牙ダグラム」には、歴史学者であるサマリン博士のそんな台詞があった。未来のために何を学べば良いのか、高校生が歴史の様々な姿を学ぶ機会を奪わないで欲しい。記述を削るというだけではなくて、あの戦争がどう終わったのか、それが何を残し、何を始めたのか。今に繋がる歴史の一番鮮烈な部分を学ぶ時間を奪わないで欲しい。

 自分の母校では3年の日本史の授業を、2年の続きで近代を扱う日本史Aと、明治維新から後の現代史を扱う日本史Bとに分けて、2学期中に教科書を終わらせてくれた。折りしも昭和が終わった翌日からが3学期で、冬休み最後の日に昭和史をまとめた新聞の特集記事を読んでいたのを思い出す。今の高校生は自分よりも学ぶことが増えているはずだから大変だろうけれど、きちんと歴史に向き合って欲しい。

 地元紙のサイトを見るとこんな記事もあり。関東に居るとこんなことは知らない。

沖縄タイムス : 自衛官ら黎明之塔参拝

 陸上自衛隊第一混成団の武内誠一団長らが二十三日早朝、第三二軍司令官の牛島満中将らを祭った糸満市摩文仁の黎明之塔を「私的参拝」した。制服姿で約十五人が連れ立ち、線香を手向けた。「殉国死の美化だ」と抗議する市民団体のメンバーと口論になった。


 昨年の記事ではサマワからの自衛隊撤退について触れているが、まだ航空自衛隊は現地で活動している。先日、サマワから旭川に留学している医学生のニュースを見たのだけれど、まだ彼の地の治安は良くないらしい。家族が心配だが、サマワで支援してくれた日本の高度な医療技術を学んでイラクに広めたいという彼の瞳の輝きが印象的だった。彼の前途に幸いあれと、そして愚かしい戦争がこの地上からなくなるように祈りたい。

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