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2007.07.14

ムシウタ#02「夢ノ絆」

 浅沼晋太郎さんの3本目の主演作「ムシウタ」。2本目の「ドレイク&ジョシュ」は週末に4本で面白すぎて、さすがにこちらの感想は簡単には書けないもので、先にムシウタの初見をば。今回は画面全部見られました。ついでに前回のをちろっと見直してみたけれどやっぱAパート前半は早送りで(_o_) #01と#02の大助の声の違いについて追記あり。

 恋心が人に与える力とは恐ろしい。

 ということで遮断機のバーを蹴って跳んだ大助は無事に踏切の向こうに着地したのは良いのだが、当然ながら駅員に烈火のごとく怒鳴られて、少女の手を取り愛の逃避行。走行音は入ってるけど普通に考えたら電車は止まるから通学時間帯のダイヤは乱れるよな。急停車したら転んで怪我した人とか居るかも知れないよな。目の前に飛び出された運転士はトラウマ抱えそうだよな。しかもあの車体色は従来の中央線だぜ(いやそれはいいから)。あー恐い。でも多分そんなことには考えも及ばないだろう少年の頭は少女と逃げることで一杯。少女のことだけ考えていられれば良いというのは、彼にとっては至福の時であることには相違なく。他のことなど考えなくて良いんだというのは──或いは、彼はそうして今まで生きてきたのかも知れないけれど。

 高台の公園で二人の時間。うわー今回の大助はよく喋るなー。こんなに喋る子なんだ。というか、彼が喋らないと間が大分持たないのだけれど。自分から積極的に喋ってるから、前回ほどの細さは感じないかな。こうして喋ってる声だと浅沼さんだと分かりにくいかも知れないけれど、OFFで猫とじゃれて笑ってるあたりで浅沼さんらしさが出てますねー。いいなぁ。いいなぁ。可愛いなぁ。猫にかこつけてまた会いたいとかって、前回の利奈との話を夕陽に流したりするのと同じで、舞い上がってても彼なりに一生懸命なのが可愛いよなぁ。良かったなぁ、学生生活エンジョイできてるじゃん。今のところは。

#で、前回の夕陽が赤い理由ってやっぱレイリー散乱しか話してないじゃんよ。「地球が丸いから」だとしたら、同じように丸い火星の夕焼けが青い説明は付かないんだよ。てことでミー散乱まで押さえてないと不十分なのだよ大助君。ってそういうことが必要な場面じゃないからあれは。

 携帯は持っていないという彼女に、自分の番号のメモを渡す大助。ってそのメモはこんなこともあろうかと用意してたのか(^^; それとも今使ってる携帯は昨日転校した折から使い始めたばかりのもので元々自分用のメモだったのか。とりあえず杏本詩歌という名前をげっとして、放課後の再会を約束して大助は学校へと急ぐ。

 古典(伊勢物語・第6段「芥川」)の授業が始まっている1-Dの教室。踏切での一件を目撃している利奈が戸を開けて、教室に入れずに居る大助の前に仁王立ち。昨日の今日と、大助に調子を崩されてるってのが相当気に入らんのだろうが、ある意味吊橋を全力疾走してるようなもんなのだよそれは。

 体育の授業で三人娘に声を掛けられた大助は、素直に返事を返す。初めて会った子に突然声かけて、駆け落ち同然に手に手を取って走り出して、それで相手の女の子はOKだなんて──ほんのりと得意気な大助が可愛いぞ。何故に浅沼さんが主演だとこうも女に手を出すのが早いんでしょうか(キョウちゃんは前バージョンで)。

 そこへ突然利奈が投げたボールを、迂闊にもしっかりとキャッチしてしまってますよ大助君。「あんたみたいな一見地味な奴が危ないことしてる」と直球で鎌をかけてくる利奈には、そりゃあもう直球で返すのが礼儀というもので、「(詩歌は)立花さんに似てるかも」と答えて大助は背を向ける。

 前回、踏切の向こうの少女を目で見てる訳じゃないのか、とか書いてたんだけど、違うよな。虫って複眼だから人間とは見える世界が違うんだよ。という話じゃないんですか? つーことで、この場面で鎌をかけあってるお二人さんが恐いんですよ。本人がどこまで自覚してるかの問題は残るけど。

虫の見る世界(東工大 Science Techno) こっくろーち注意。虫は視力はともかく動体視力は凄いんだそうだ。

 そして大助の背中に向けて再び利奈が投げたボールは、今度は避けたりせずにちゃんとぶち当たってます。──この大助の役者っぷりが恐い。恐いよ! ってそういう話じゃないんですか? こういう芝居って面白いと思うんだけど。

 放課後、約束の桜架駅前に詩歌が居る。大助とのデートは何とも初々しいというか、フライドポテトはポッキーキスみたいに貰っちゃえよーとけしかけたくなるのは「ドレイク&ジョシュ」(#17)の見過ぎです。それでもお互いにぽつりぽつりと話し出すのに、今は家族と離れて一人だと告げる大助。「今まで育ててくれた家族だから、ちゃんとお別れをしたかった。さよならの一言くらいはね」って、話の内容は凄いんだけれど、それを淡々と、一見何でもないことのように語ってしまえるのがね。

 同じ浅沼さんの声でも「くじびきアンバランス」の麦男の寡黙さとか、「ぼくらの」のキリエの引っ込み思案とは違うんだ。女の子相手だから声音は優しいのに、それでもこんなに冷めてしまえるのって、この子は今こうして生きているために、どれだけのものを殺してきたのだろうかと。それは自分自身を含めての話だけれど。大助が背負ってしまっているものの重さが透けて見えるような芝居になっているのが良い。この回の台本を読んでるだけではなくて、原作での背景にあるものまで伝えようとする演技なんだよなぁ。って自分は原作は未読ですが、#01冒頭の4年前から繋げれば見えるものではあるなと。

 で、そんな大助の背景は詩歌にも見えるので、彼女は俯いてしまう。凄いねと。それは彼女自身と比較しての言葉なのだけれど。

 軽食の後は一通りのデートコース。ホラー映画見てるのに二人ともぼーぜんって感じなのが可愛い。わざわざホラー見てるんだからそれなりのことしろよとけしかけたくなるのは(以下同文)

 夕暮れの屋上、もう家に帰るという親子連れに思うところのある二人。送っていこうかとは朝の公園でも言ってたあたり、大助は好感が持てますねぇ。でも詩歌はそれを断る。「明日会える? 明後日は?」と畳み掛ける大助は何を焦っているのかってそんなのは言わぬが花。「何かあったら何時でも僕を呼んで。すぐに駆けつけるから」って、本人は真剣なんだよね、王子様。

 勇気を貰った詩歌が大助と別れて向かったのは自宅。無人の屋内には降り積もった埃。あーなんかもーこーゆー過去話ってベタなんだけど、それでも姉の「詩歌へ お帰りなさい 万葉」って短い置手紙と約束の赤いリボンっていうのは泣けるよなぁ。詩歌が泣いちゃう演技はやっぱ花澤さんならではだなぁ。ここまでの喋りも勿論可愛いんだけれどもさ、やっぱ泣きがね。

 公衆電話から大助の携帯に掛けて、「声が聴きたかっただけ」と言うのが精一杯の詩歌。明日海浜公園で会うという約束、詩歌が指定したその場所にあるものは何か──というよりは、(みんみんが大助と詩歌を監視してるんで)そこで待つものは何かというのが、崩壊への序曲のようでいやん。もーちょっと青春させてやれよーって全12話じゃさくさく進めないとならんのだよなぁ。そういえば二人は初めて会った訳ではなくてあくまで今回は再会なのだという話も次回送りなのか。約束はまだ果たされていない訳だし。

 EDが夏の雪で始まるし今は7月なんだけれど、劇中ではクリスマス前なんですねぇ。確かに前回の本編でも利奈たちがコート着てたりして冬の描写はあったんだけれど、大助はバスタブなんかで制服のまんまで寝てて大丈夫だったのか。バスタブで寝るというのはネタとしては古典だけれど、冬なら問題のよーな気がするが、そこは虫憑きメガネっ子だから大丈夫なんでしょうか。って、#02は大助モードだけでしたけど。#01だと、アパートへ向かう途中に携帯で話してる際の一言だけのかっこうモードの「何をさせる気だ」って、この声の低さが良いのよ~とかってくらくらだったんですが。つーことで次回あたりまた両方聴けると嬉しいんですけど、そーすると虫が出るー(i_i) ←諦めなさい

 ……って、翌日のかみかりで浅沼さんの低めのお声と虫さんいっぱいは補給できてしまいましたが。いやもう最悪どころか災厄だろってくらい破壊力絶大のボーイ・ミーツ・ガールでした。腹ペコメガネっ子 が幸せそうで良かったよ。前回に次回予告なかったのが残念でしたがAT-Xで捕捉できるかな。

【追記】

 #01と#02で大助の声が違って聴こえる。声音そのものは同じだとしても響きが違う。それは何故だろうと思ってみたら案外答えは簡単だった。

 薬屋大助は演じられている人格。古典的な言い方での「世を忍ぶ仮の姿」そのものだ。普通の人間にとっては日常と呼ばれる時間は彼にとっては芝居であり、転入した桜架東高校とは高校1年生である彼の日常を過ごすための場所ではなく、あくまでも任務上その場に居る必要があるにすぎない。これは芝居だと思っていればこそ、#01で転入の挨拶をする大助は、あんなにもつかみどころのない細い声なのだ。

 それでも同世代に囲まれて過ごすその空間は、彼には「楽しい」場であると映る。利奈という気になる同級生も居る。でもその学校に居なければ彼は一人だ。任務中であれば彼はかっこうとして存在していられる。でもただ一人で居るとき、彼は一体何者としてそこに居るのだろうか。

 そんな一人の時間に、彼の視界に飛び込んできたのが詩歌だった。彼女に向き合う彼は、薬屋大助を演じているのではない。彼女の前でなら、彼は薬屋大助として居られるのだ。学校に居ない、芝居ですらない宙に浮いた時間を、彼にとっての現実として光を灯してくれた存在として詩歌は映る。#02での生き生きとした、どこまでもナチュラルな大助の声は、詩歌に出会えたからこその命の響きだ。

 だから別れ際の彼はあんなにも必死なのだ。「明日会える? 明後日は?」──それは多分、自分が詩歌にとっても同様の存在でありたいという想いも含まれていて。

 そんなにもかけがえのない存在であると見えるのに、出会った瞬間から別れが見えてしまっている物語というのは切ないよなぁ。#03以降、大助の声がどんな風に変わっていくのか楽しみでなりませんよ。

黒猫型異星人ファン倶楽部 - アニメ・ムシウタ 第2話 感想 -
 原作既読組の方。ネタバレを回避しようとかなりの文字数を目がスルーしてしまうのですが、後で読み直したいのでブックマークさせてください(_o_)

#01「夢ノ始マリ」 ◆ #03「夢ノ虜タチ」

07年夏の浅沼晋太郎さん 雑誌記事など

B000RZI9GAthe Sneaker (ザ・スニーカー) 2007年 08月号 [雑誌]
角川書店 2007-06-30

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B000R5OP5Oムシウタ
赤月
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受信: 2007.07.14 14:42

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