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2008.05.16

《RELAX》第13回公演 莫大小猫奇譚(メリヤスネコキタン) 初日

 お待ちかねの《RELAX》第13回公演「莫大小猫奇譚(メリヤスネコキタン)」、18日(日)まで、毎度おなじみ品川・六行会ホールです。初日拝見して参りました。やっぱ《RELAX》は面白い! 第11・12回公演に続くような形で今回のテーマは「アプレゲール(戦後)」と「ピカレスク」。カストリ雑誌の編集部で編みこまれる莫大小の物語。

 いつもどおり下手寄りに座ったものの、飛田展男さん目当てなら上手側の方が良いかもです。戸部公爾さん目当てなら下手側かな。いやどこから見ても美しい舞台ですよ毎度のことですが。

 今回予習資料がいくつかありますので個々の判断でどうぞ。

《RELAX》公式サイト 稽古場レポート
「絵空事計画」5/9放送分 津久井教生さんのラジオ番組(配信あり)。飛田さんと戸部さんへのインタビューなど必聴。貴重なお声を取り上げてくださって多謝。

 以下内容についてできるだけネタバレなしで初見感想。

●初日はこんなもんかなーという出足でしたが、相変わらず客層が読めない。男女比は半々から若干女性が勝ち? 年齢層は若い人は若いし、齢を重ねておいでの方もおいでですし。まぁでも老若男女ひっくるめて面白いと思える舞台だと思います。ロビーのモノクロのポートレートも今回も勿論恰好良いですし。
●予習はなくても大丈夫だと思いますが、常識の範囲内での昭和史の知識は必要かも。ちゃんと説明はありますけどね。うわーそれはさすがにつなげすぎだろーとか思うところもあるのだけれど、そこはそれ、お芝居ですから。でもこうして織り込んで来るのはEMIさんだなぁ。
●《RELAX》の舞台の構図作りというのは毎回うならされるのだけれど、ほんと舞台の奥行きをきっちり生かしてるのが良い。冒頭からあの位置からあの声が出るというあたり、導入部での台詞を任されている人の力量は素晴らしい。
●導入部には必要な設定がきっちり入っているのも毎度のこと。それは分かってるのに、脚本読み返してあーそーだったのか、と思ってしまうも毎度のこと。ここいらは公式の稽古場レポートきっちり見ておいた方が予習になっていいのかも。でもネタバレにもなるけど。
●《RELAX》はセットのシンプルさがストイックな演出と相まってて良いよなぁと思うのだけれど、殆ど物を動かさないで数箇所に場面転換してしまうのがやはり面白い。照明の使い方も上手いし。だからといって動きのない芝居という訳でもないのだけれど。ストレートプレイとしてレベルが高いんだろうな。階段の上の二階部分を影絵に使うのはbpm「クイックドロウ」と似た感じ。
●今回の音楽はおなじみのサリーさん。少し尖ったような音作りが甘くない雰囲気にあってるかなと。作詞:EMIさん、作曲:サリーさんというオリジナル曲も久しぶりだけれどこれがまたはまるんだ。実際にあの当時あった曲かと思うほど違和感がない。劇中での戸部さんの歌声がまた色気があって素敵なんだぜ、サニー! ←戸部さん主演の「クラス・オブ・ミュージック!」はもうすぐ第2シーズンだそうです。
●「絵空事計画」での戸部さんの話にもあるけれど、役作ってねーだろー(^x^; みたいなところもありつつ、でもやはりきっちり芝居をしている戸部さんは恰好良い。もうね! 衣装替えると顔まで変わるわよ! みたいな。このところ坊さんの役が続いてたのに(間に牛魔王様が入ってたが)、戸部さんといえば長髪だったのに、今回はびっくりですよー撫でさせてもらっちゃった(^^;
●飛田さんもやはり「絵空事計画」でのお話が面白く。こちらもこちらでね、なんという恰好良さなのか本当にもう! 舞台を降りればなんとも温和でお茶目であり、底知れぬお方。敬服。ロビーで巻いてらしたストールがお洒落でした。
●久保克夫さんにどんどん惚れる。今回マジでしびれるほど恰好良いと思ってしまった! マイ白衣だなんて素敵過ぎる!
●白井大介さんが舞台の上に戻ってきてくれて良かった良かった。
●まぁ《RELAX》も長いから、役者と役柄はある程度固定してきてる部分があるのだけれど、それでもおぉじのりこさんの惚れ惚れする恰好良さとか、清水スミカさんの啖呵とか、小山瞳さんの愛らしさとか、福岡夕香さんの艶っぽさとか、岡本嘉子さんのお母さんっぷりは《RELAX》ならではのものですよ。ベテランがしっかり引っ張ってくれるから若手さんも安心して見られるのが嬉しい。
●今回は《RELAX》初の全員日本人の舞台。リクエストに何度か書いたから実現して良かった。けれど何故か全員横文字名前の法廷劇が懐かしくもなったりして。観客とはわがままなものです。

 「絹の龍」の折は、遊佐未森「檸檬」を聴いていたけれど今回は「スヰート檸檬」。この光溢れる開放感に広がる世界が表だとすれば、その裏には開放を求めてもがき続ける個々の抱える闇があるのだと。そうした物語の題名に表裏はあっても大きくも小さくもない「莫大小」を持ってきているのはさすがの仕込み。第11回からの「布地と動物」の題名ということで、もう一方のモチーフの「猫」といえば忘れられないものもあるのだけれどそれはまた後日。

 ただ観劇の都合で、ファミリー劇場での「機動新世紀ガンダムX」第二十七話「おさらばで御座います」の放送が見られなくなり。仕方ない、DVDで見るか。あれだけ人が死んだ戦争が終わったのに、生きるためには人殺しをするんだぜ人間って奴はという戦後を描いた物語が転換し、違う意味で死んでいく人を描くエスタルド編。何も関係ないように見えて、自分としてはちょっと気になるニアミスなのでした。

ブログ村:芝居、お芝居

↓「“スヰート檸檬”~昭和歌謡の夕べ~」も楽しみ。 →遊佐未森公式サイト

B000YIRSK8スヰート檸檬
遊佐未森
ヤマハミュージックコミュニケーションズ 2008-01-23

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