四畳半神話大系 #2
只今絶好調の四畳半神話大系、地上波では#4まで進んだが先頃BSフジで放送されたばかりの#2「映画サークル『みそぎ』」についてまだ茹っている頭を捻って書いてみる。5月半ばだというのに綿入れ着込んでキムチ入り味噌煮込みうどんを食するなど頭がおかしいと思われるかも知れないが季候も本人も本気でおかしかったのだから仕方ない。今回も「私」役の浅沼晋太郎さんに入れ込んだ文章であることを先にお断りしておく。
四畳半公式で始まった バナーキャンペーン に参加してみる。バナーは随時更新されるようだが、今は8/20発売のBD/DVD告知の文字が入っている。ただし公式が落ちているとバナーも表示されないようで困ったものである。ノイタミナ後枠の さらい屋五葉 があれほど美しい映像でありながらDVDのみのリリースであることを考えると、四畳半が高画質高音質でのBD発売は多少高価格であっても喜ばしい限りである。なお四畳半のBDの商品仕様については公式ブログに記載されているので各自刮目して確認されたし。
■DVD&Blu-ray発売決定!! | 四畳半神話大系公式ブログ
さて#2ともなれば初見の頭からBGMが耳に入ってきた。ふむこの音は良いぞと素直に思えるのは嬉しい。何度も#1を見た甲斐があったというものである。サントラの発売決定はまだか!
前回の末尾で、もし別のサークルを選んでいたらという思惑が「私」の時間を巻き戻す。だがこの物語は単なるループでもなければ、別のサークルでの平行世界を描くパラレルとも言い切れないパラレルループになっているようで、少々ややこしいことになりそうではある。
ということで「私」の2つ目の選択は、映画サークル『みそぎ』。声グラ5月号などでも浅沼さんが言及されているが、浅沼さんご自身が大学で映像を専攻されていたあたり、浅沼スキーは今回の「私」にどうしても浅沼さんを重ねて見ずにはいられないものである。数々の短編の映像や撮影シーンのみならず、「私」が古風にも原稿用紙に脚本を書いている場面には俄然注目せざるを得ない。前回も書いたが浅沼さんの本業は脚本家なのである。
自分が浅沼さんのことを知ったのは4年前、声優としてのデビュー作であった ゼーガペイン #1での衝撃があればこそなのだが、本業の舞台を拝見するに及び、劇作家としての浅沼晋太郎という人物に心底惚れこんでしまった。そのため前回『浅沼さんに四畳半の脚本を書いて欲しい』などと筆もといキーボードが滑ってしまったのだが、当然ながらTVシリーズの脚本は全話上がっているだろうことは承知の上での夢想である。計算し尽くされた画面の作りこみを見ればシリーズ構成も緻密であろうことは明らかであり、「私」役での声優としての仕事量を考えれば(TVの)四畳半の脚本を書いてくれというのはオーバーワークであり無理無茶無謀というものであろう。ただドラマCDとか何かの特典くらいのささやかな外伝を浅沼さんの脚本で聞いてみたいものだと思ってしまったのだ。とかくファンというものは身勝手なものである。
そんなことを失礼にも脳内で連ねていた折に、浅沼さんの公式blogが更新されていた。そこに掲載されていたのは見事なまでの「私」調であり、単なる文体模写に留まらぬ浅沼さんならではのユーモアの盛り込まれた天晴れな文章であった。
■男たちのかいた絵|浅沼晋太郎オフィシャルブログ『ニュー・シネマ・パラダイス』
読み返せばあの「私」の声で脳内再生される文面であり、そしてその場に居合わせなかったのが残念でならないが読者としても割れんばかりの拍手を贈りたい。アメブロには拍手ボタンはないのだが。見たいと思っていたものが見られてしまって満足させてもらったぜ! とか言い出すと番組がまた違うことになる。
さても#2は映画サークルということもあり、「私」のナレーションに『ニュー・シネマ・パラダイス』という文言が入っていてニヤリとした浅沼スキーは多かろう。今まで知らなかったという人はこれを機に覚えていただきたい。そして bpm公式サイト(携帯) でメルマガ読者に登録しておくと色々と良いことがあるので是非にとおすすめしておく。逃した魚は大きいとも言っておく。四畳半の記事もあるので BIZS AKIHABARA Vol.5 をげっとしてきたまえとも言っておく!
そんな浅沼さんが演じているからだろうか、#2で映画製作に明け暮れる「私」には、その目的や手段や内容はともかくとしてこの2年間入れ込んでしまった映画に対する愛情が感じられたようにも思う。作り続けた映画を語る言葉だけでなく、「またアホなもの作りましたね」という明石さんに「ロクでもない映画を見てもらってすまんね」などと自嘲する台詞にさえも。いやこの台詞の声音がまた聞き惚れてしまうのだが。語尾の息の抜け方の色気がたまらんのだが。ともあれ、だからこそ「私」は高瀬川の上で激しく燃えて、そしてあの未完成の作品に対して「そんなもんいらんわい!」という感情を爆発させてしまったのではないのだろうか。それにしてもあの高瀬川のくだりは最高である。「青ひげ」で義憤に駆られたところといい、作ったものはともかくその心意気に限って言えば「私」はまさしく男である。惚れそうだ。いや惚れた。
先にも書いたが自分はまだ原作を読んでいない。だからどのようにアニメ化されているのか分かっていない部分も多々あるが、この映画サークルの話が先にある方が分かりやすい部分もあるのかと思ったりもした。問題は明石さんである。映画サークルの「私」と明石さんが話をするのは状況から見てかなり自然だ。いやそれは#1での、バイト先で知り合った明石さんとの会話が成立しているのは何故だろうと思えばこその比較にすぎないのだが。ともあれ#2の明石さんが「私」に向ける好意というのはよく分かるし、だからこそ「私」には約束をちゃんと守ってほしいとも思うのだけれど、あの未完成作品を見直してみれば人生を世界ごと投げたくなってしまうのも無理はないのかもしれない。
余談ながら#1で主人公の相方が女装して、その後男同士のキスシーンがあるというのは浅沼さんの主演作ではゼーガペイン、ドレイク&ジョシュ に続けて四畳半で3作目かなどとも思ってしまった。アクション映画の撮影シーンでの「私」を見ていても何故かドレイク&ジョシュを見直したくなったものだ。その後の今回の「小津とのファーストコンタクトでありワーストコンタクトでもあった」のワーストコンタクトっぷりを見れば、浅沼さんの演じたキャラで視聴者に可愛い生尻を披露したのはキョウちゃんとイシュトヴァーン(グイン・サーガ)に続けて「私」で3人目かとも思ったりもしたのも四畳半のファンには相当どうでも良いことだろうが浅沼スキーには重要事項である。それにしてもあの着替えシーンの動画は良いな! というのは四畳半のファンには重要だろう。そして水も滴る「私」の情けない細い声がたまらん! というのは浅沼スキーには重要だ。
#にゃんこい! の潤平も微妙~にお尻は見えてなくもない。映像確認に手間取ってしまった。
四畳半的には明石さんとか明石さんとか明石さんとか城ヶ崎先輩とか以下削除とか更に以下削除とかなんだろうし、そちらは勿論面白いし見所満載なのだが、それはやはり自身の目で見て欲しいと思えばこそここで筆をおくことにする。アニメーションとして見ていて楽しい作品が見られる幸せというものを感じさせてくれるのは嬉しい限りだ。
それと。地上波で#4まで見てから#2を見直すとこのシーンはあれか! と思う箇所がいくつもある。オールナイトでの初見からこれはスルメだという直感はあったが、見事なまでにスルメである。BDが発売されるまでは録画やBSフジで再見することを全力で推奨する。
◆
さて末筆ながら、先のノイタミナオールナイトARシアターでの浅沼さんに関する記述において、いくつか事実誤認があったことをお詫びして訂正させていただきたい。まったくもって足を向けては寝られないほどにご指摘はありがたく、そして申し訳ない限りである(_o_)
●浅沼さんの「なーにやってんの!」は、木村さん演じる滝沢の物真似。「東のエデン」はこのオールナイトが初見だったので分からずに申し訳ない。
●浅沼さんが履いていたのはスニーカーではなく、BAPEとAMBUSHのコラボの靴だった模様。さすがに遠目ではそこまで判別はつかず。ネクタイも黒ではなかったそうなのでこれは後でまた生中継の録画を穴が開くほど見直したい。
とにかく浅沼さんは芸達者なお洒落さんなので、この種のイベントなり、浅沼さんの本業の舞台なりで拝見できる機会があれば是非とも生で見ていただきたいと思う所存。雑誌のお写真も良いし、ポスター付きの「Cool Voice vol.4」は特に見ていただきたいのだが(感想は改めて)、生は良いぞ。生は!
■四畳半主義者の会 広報室より16 ニュータイプとCool Voice | 四畳半神話大系公式ブログ
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